偏頭痛/プテラノドン
 
火花を散らしもする。そして突然、
頭に浮かぶ渾然とした言葉。瞬く間に消える微笑―最短であれ
私達は知らぬ間に動かされたりする。時々、一人ないし何人かで、
暗い部屋を探し出してこっそりと天井の蓋を開けて、
邂逅する様を盗み見することに成功する。あれ、
そんなこと言っていたっけとか言ったりして、さらに多くのものも。

ぶっ壊れた映写機。ありもしない成り行きで、明らかにそこで
キスする場面になったりするけど、男はまだまだ先にするつもり。
彼女の方は何度か尻尾を振っているが、喜びとも不満ともとれるし、
すきあれば逃げ出しそう。―多分そうだろう。だから、
夢や約束を交わすのが大事。その
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