名付けについて(二流詩人7つの条件補遺2)/佐々宝砂
べてぶっとばして結論から書いてみようかしらん。
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名付けるとは、世界のいろいろなものを定義し、世界のいろいろな枠組みを決定し、分類することである。世界とは自己と他者からなりたつすべてのものだ。自己を名付ける=名乗りとは、すでに述べた通り自分自身を手に入れることに他ならない。だとしたら、世界を名付けることは、世界を(自分なりに)把握することと同じではないのか? 光より最初に言葉ありきで、言葉があってこそ世界は生まれるのではないか?
なにかを名付けることは、そのなにかを把握することなのだと私は信じている。名付けるという行為がなければ、個人は自己と他者(自己以外のすべて)を理解し
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