スーパーガールはキャノンボールで死霊と盆踊り/佐々宝砂
らなくて、私がどんなに「スーパーガール」を楽しんだか説明したが、その説明は弟をさらに怒らせた。私はとても悲しかった。弟もいまや一児の父で、大人で、私の変な趣味を理解しているとは思う。今は許してくれると思う。それでも、私は、あのときのことを思うと今もすこしだけ心が苦しい。
いやそんな感傷的なことを書こうと思ったのではなかった。
「キャノンボール」は時代の波にうまく乗ったバカ映画で、当時は大人気だったが今は一部のバカ映画好きか車好きが観る程度だろう。マスコミが煽ったため一時的に売れても、やがて時間が経てばできばえに相応しい評価に落ち着くという例である。「スーパーガール」は、売り出し
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