【妄想は止まらない】 春 / ピッピ/043BLUE
 
身に付けているのだろうか?

>ぼくは 
>君なら死んでもいいと思ったから
>ばんご飯の時間には
>帰っておいで
>と言った

 なんという信頼・優しさだろう。「ぼく」は彼女の死を肯定的に、しかも、ありふれた日常の一こまとして受け止めているのだ。彼女が「死」を乗り越えて帰ってくることに対する絶対的な信頼。

>ぼくは君が
>いつもどんな死に方をするのか
>知らないから
>じっとだまって
>君を見ていたら
>君は天井にねじをうめこんで
>ポッケから出した細いひもで
>首をつってそのまま死んだ

 「いつも」という表現、そして手際よくポッケに常備している細いひもを
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