水蒸気のような、消えていない/nm6
そんな恋は、落雷みたいなもんだ。遠くのほうでピカリ、と、気づいた頃には、サングリアのワインと果物のような関係でいたい。それで、ぼくらは届かない空も君も何もかもを見上げて仰ぎ、ピース、と言って逃げる。平和はまるで真っ白でつまらない、揺れ動くたとえば街を走れば。
酔ったときのあたたかさを、シニカルな人へ。
頬を茹でる果実の試みがぼくらをきまぐれな言葉の世界へ奪い去って行く。
空、
明るく照らされた雲は吐く息と同じく感情の
かたまりで/落下する
水蒸気のような、消えていない
そんな恋は、学祭みたいなもんだ。泡のように通
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