小説の習作 原稿用紙三頁 #18/田中教平
 
 
 ユウスケ、彼は仕事仲間の男と相談していた。
「相手に誤解を与えてしまったまま、連絡がとれないんですけれど」
「それこそ、誤解は、誤解のままに、だ」
 誤解は誤解のままに、と云う言葉は初めて知った。その言葉の印象として、風任せ、が浮かんだ。
 仕事を終えて帰ると、妻のカナが新しい小説のプロットを書き出していた。今回はそのアイディアから長編になるという。プリンターが心配だな、と彼は思った。プリンターは経年劣化していた。上手く刷れない事があった。
 彼は帰宅してから、ざっとカナの書いたプロットに目を通し
「ほう、プロットってこう書けば良いんだ」
と、学習した後、風呂に入る事にした。
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