詩を書かずに眠る夜がある/白
くなりたい。彼がいなくならないなら、美しいその姿のまま殺してやる。
結局残りたいのか、残りたくないのか。そんなことは神が采配することなのだ。私はぼんやりと空を見上げる時、神と話しているのかもしれない、と思わずにいられない。月まで行かなければ、この星の美しさに気付けないのか。何度でも焼き直される永遠の、涙もひとつぶだな、急行に乗り換える人々の流れに乗る。
その頬に愛の涙ひとつぶ零せたら、この想いにも終わりが来るのだろうか。日がなあなたの陰を探している。ふらつく足取り、街路樹の囁き、他愛ない会話の波、背中、怖くて震える私をあなたがいつか見付けたら、そんな恐怖に憑りつかれながら笑っている。手
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