詩を書かずに眠る夜がある/白
。手を伸ばしたら、私、そこにいるけど、嘘があなたに私を信じさせないから、きっと何にも届かないのよね。
砂糖ひとつぶ、涙ひとつぶ、地球ひとつぶ、雨ひとつぶ。時も砂のひとつぶだと歌った詩人がいたな。私ひとつぶ。この世に残れるのなら。君のてのひらの上に光る、ダイヤのかけらになれれば良かったのに。ダイヤはダイヤになるまでに、どれぐらい苦しんだだろう?私を信じないのは、あなただと、分かっている、それでも湧きだした源流は乾くことなく、皆、海に帰り着くまで流れを止めないのだ。
ただそれだけのことに、云と言って自分を眠らせることをした日。あなたなんて存在しない、そもそもとっくに何も望んでいない、全てを受け入れて翼を畳む日。毎日がそうであればいいのにと思う。ひとつぶですらなくなっても、この世にあろうとする私の命が、何かの苗床のように静かになる日だけになればいい。そうであれと願い続けて、やっぱり死ねない。死ねないということは、生きるということだろうか?
戻る 編 削 Point(5)