小説の習作 原稿用紙三頁 #08/田中教平
 
効果があったきりで、苛々が去る事は無かった。
 医師は三日、我慢できれば、苛々も抜けてくる旨伝えた。三日間。苛々と何か、喉から体中にかけて渇いてゆく感覚が、彼を襲った。
結局、禁煙したのに気づけば、コンビニの前に立っている。一本喫ってしまう。しかし、一日一本で済む、という状況に陥っていた。
 ユウスケは証明写真を撮りに行く前に、昼食を済ませておこうと思った。時刻は十一時半だった。今日の昼食はカップラーメンの豚骨にする予定であった。
 妻のカナがパソコンと睨めっこしている。彼女は小説を創作していた。原稿用紙、三十枚の作品を、どうにか五十枚にしようとしていたが、なかなか書き足す余地が見当たらず
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