ユウスケの御託/田中教平
ている。考えて鬱になるほどだ。しかし精いっぱい生きた結果の無様な死だ、と言おうとしてやめた。
土曜日であった。年金支給日は、日曜日に当たるので、昨日、金曜日に振り込まれたかもしれない、とユウスケは思った。そしてその確認をしにいかなければならない、と彼は考えた。そのときカナが言った。
「ドラッグストアに行ってきます」
カナはパッと又吉直樹著『火花』を机の上に置いて行った。ユウスケは『火花』を既に読んでいたが、その文庫に収録されているエッセイ『芥川龍之介への手紙』は、未読であったので、手に取った。
カナが準備を進めて、書斎の内、外を行ったりきたりする。ユウスケはカナに告げた。
「障害年
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