脂喰坊主と十人の詩人/AB(なかほど)
あえの風。波の反芻する沈黙。
将軍スコットが 青い椅子に腰を下ろせば
卓上の遊戯は 古代の夢に溶解する。
黎明。
彼は一粒の牌を遺し、化石のように去る。
三郎
あれからさんらーは
縁石に腰かけ、凍えた星の番人となり
「も、朝はまだですか」と繰りかえし問う。
ああ、もう朝は――
修羅の君が消えてしまう ひかりの朝は来ないのだ。
歌
うたあの上の口は 餅を食む口
下の口は おどろおどろと鬼を食む。
その願い、世界の果てまで届けかし。
それまでは、
竃のほとり、小舟の上で、とんとん餅を搗く。
木精
ゆ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)