小説の習作 原稿用紙五頁 #07/田中教平
いるようだったが、額にタオルをあてて眠ってしまう為、顔をみる事はできない。
ユウスケは寝室の中心に、カップラーメンとパンが入っている買い物袋をドサッ、と置いた。
(ご免、ちょっと音うるさかった)
ユウスケは『静かに』寝室を出ると、書斎に向かった。机に座ると、ノートパソコンを起動させた。書きかけの私小説が映し出された。ユウスケは「若山牧水全歌集」を手に入れた時の喜びを書き足そうかと思った。どこの書店にも無かったのだ。それをつい先日或る書店で見つけた。五千五百円した。
ユウスケはカナと不動産の管理のアルバイトをしていた。日当五千円、昼飯付、であった。ユウスケはその五千円におこづかいの五百
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