小説の習作 原稿用紙五頁 #07/田中教平
窓の外を大きな白い雲が流れていて、それでも晴れている。畑の玉葱の葉がシャキッと伸びている。この玉葱はユウスケの父が植えたものだ。しかし最近父に会っていない。連絡もしていない。友は東京にいて、地方にいるユウスケだったから、話す相手は限られた。ユウスケは父と話せないのが寂しく感じられた。
ユウスケが自己開示できるのは私小説を書いているときだと悟ったとき、ともかく毎日五頁は書こう、と決めた。しかし、中々筆が進まない。ともかく、文章が続いているのかどうか気にしている、ビギナーだった。
今朝、一寸、嫌な事があったユウスケは書斎に籠り、ノートパソコンを立ち上げた。インターネットには接続していない
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