どうせしにゆくだけのものそのじんせいのひまつぶしに/あらい
 
色の薄膜を作りながら 寂しい平面に白いものがホロホロと露になる
 
 これは風雨に曝されているもので、額の奥で、欠片は迂路をカチカチと指で叩き続け 震えては、いる。窓辺は幾重にも頬を濡らす魔力にはない。人気ない鳩の絵のことはわからない。調べに弦楽器をともない透明に溶け込んで いく、ときに 儀式の生贄になるじかん、まばたきを諦めるすがたになる
 ただ、ふりかえって蠢かす、ブリキのハコの取っ手に消えない毒蛾とまわる。――なら邪気のない子どもらしい、温和、みなも、なお、世界じゅうのひをかむり、天水を嗄れ霧にぼぉと湛えなさい

(ひとどおりに貼りつき天井へ縫い付ける証拠にうなづいた)世界はいま、
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