一日半/田中教平
 
スケの知っている人が病院の受付を済ませていた。その人は、ユウスケが以前勤めていた会社を、ユウスケより先に退社した人だった。こういうとき、ユウスケはどうその人に接すればいいのかわからない。ただ世間は狭いので、やはり悪い事はできない、というのは、以前会社に勤めていたとき、その先にやめた人というのが、この地域の新聞の内容を取り上げて話題にしていた事を思い出した事が大きかった。
 ユウスケもカナも、さびしい二人暮らしというとそうではなく、それが希薄に思えても地域に包括された存在であり、社会性を持っている。社会参画したいのにできづらい事はあったが、社会的責任を伴いつつ、尚、ひっそりと誰に迷惑をかけるでもな
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