一九四五年一月三十日ベルリン地下壕に於ける最終演説 に肖って,/鷹枕可
 
るのは諸君の家族であり、同僚であり、同朋である。
従属の手段は拷問であり、人質の生命の剥奪であり、諸君自身の生命の剥奪である。

官憲は秘密警察となり、憲兵となるであろう。
官憲は諸君を徴用し、諸君同士を監視せしめるであろう。
徴兵制は復活し、
適者でなければ強制労働への従事、或は収容所がその生命の終着点となるであろう。

万人が万人の監視者となり
万人が万人の徒刑囚となり、
国家と謂う一個の監獄を誕生せしめるであろう。

誰もが当事者であり、
誰もが死刑執行人の処刑者となるのだ。

此処に於いて
一個の国家、
一個の独裁者、
一個の処刑場が、完成を呈するのだ。
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