大寒の頃/田中教平
とはないでしょ、良い子ちゃんじゃない」
「俺は煙草を喫うぜ」
「やめようとしているじゃない」
ユウスケの目が座っている。
「やめようとしている。禁煙しようとしている。でも、最初の三日で挫折してしまう」
「根性が無いからやめられないわけじゃないのよ、ニコチンの依存のせいよ」
カナがまた始まったと言わんばかりに言葉を返す。
「なんで煙草なんて悪いものを売っているんだよ?」
「文化的背景が大きいんじゃない?でも最近じゃどこも吸えなくなってきているよね。それに仮によ、煙草が禁止されても、闇で出回るだけよ、いいじゃない、お酒は断つ事ができたんだから」
カナはユウスケに、煙草を喫ってもい
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