大寒の頃/田中教平
 
そして、ちょっと時間を空けて、炊いたご飯をラップで包んで、冷蔵庫で保管した。これで明日の朝、電子レンジにかければいい。
 この家庭の朝食は、基本的に白米ご飯に納豆か、卵、加えて焼きウィンナーだった。ご飯がありさえすれば、ユウスケにもウィンナーを焼くことは簡単だった。
 次の日の朝、冷蔵したご飯をレンジにかけて温める。茶碗に移した後、ちょっとほぐしてやる。納豆を小鉢に移しながらユウスケは考えた。この家庭のキッチンには、お膳というものがないのだった。だから、一階寝室で唸っているカナに朝食を運ぶ為には、二往復でもしなければならない。加えてカナが麦茶や、服薬している薬を所望したものだから、ユウスケは朝
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