生の北方・死の南方/ひだかたけし
何処かに何か置き忘れて
解らぬままに此処迄来て
赤い旗の
ぱたぱたぱたぱた振られる日々
鉄路回収作業の
いよいよ終わりに近付き
近付けば近付くほどに
寝ても覚めても
最早変わらぬ
光溢れる意識の視界
より輝き増し続け
今やヴェールとなり塞がる如く
、
ちょっとしたこと階下で起きては
日々の上っ面だけ捲られ塗り変えられ
灰色雲の今朝に重層しうねりにうねり
今にも雪降りそうに冷え込みながら
街道沿いに裸になった街路樹延々
いつか何処かに
置き忘れてきたもの
きっと明らかにするため
いつの間にか雪降り頻り
全て
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