正しさなんて知らないけれど/百(ももと読みます)
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いずみを守る
12-15-2025
里帰りしていたよ、十日間くらいかな。大切なものを失ってきたのかな。ううん。ふっとしたあとで息をのむたびに侘しさすら忘れがちのうち向きのこころがある。
◯
高速バスのバス停で、おかあさんとおなじ空間にいたこと。柔らかくなった手の温もりを忘れないでいられるように、おみ送りのための最後を再会と置き換えられるくらいのひたむきさが、いまのぼくに必要だと感じる。
◯
ぼくのおとうさんは、オトウサンというお名前のひとだったんだ。急に、なんだってことを書くけれど、その程度に、ぼくのなかでちいさな箱へとオトウサンを納めるきもちでいる
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