わからない、だろうが/あらい
りしているのではないか
云うや否や、また転がっていった
なんと店先の爪の永い並木の影が、うわさのせいか、木末(こぬれ)ぬるぬると快晴、てかがみを覗く、わくらばの底へ行く焦げた痣、いつか盲になる どこまで これまで。鶸色の古い障子の床を、あけっぴろげに詩に剥いで、逃避行の弾みは階段を駆け下りる香が暮れるほど逆らって。あっ、と声を発した瞬間
ちょっとしたハレーション
そこで虚をつかれた世の、案でつくった花籠も罵った靴跡も死児も掻爬し、もう目眩と消した。已(や)みも外の面(とのも)ゆっくりと。ここまで紫宮と口を開き真直ぐに引張ったりして。単調に熟んでいる。胴体の長い干し
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