復路光路。渇いた群衆/あらい
 

 語り尽くせぬ結晶たちの観測室に牡丹柄を疎ましく守護し、あちこちに転がる夢は蕾の語彙が入った小瓶などに。結末と余韻を湿すものです

 なんといっても度々この手が持つ、ね。これは光景ではなく、なにか這うようになぞり、
(耳に届きます いつか読んだ芽を、途切れた褪色のカキグセに、)一場面に成す。モノローグとはかすれた口が反芻し延命するながれぼしと指した。いただきにうずくまって冷たく柔らかい感触がする潮の/暁には、遥か映し出していく/灯台の略服として断片が集まるように。寄り添うことで、照り返しで余鳴きする風見鶏では。

  確かにね――

 バースデーソングを欲するばかしの儀典と封蝋が
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