正風亭第二幕/武下愛
 
、私が敗れた初恋の春を思い起こさせます。あなたの残した種は下を向かずに咲きます。私がまもります。下を向いても美しいと思う気持ちもありますが。存在する事が当然に成る可能性があるでしょう?じしょうにとらわれず、私だけでもあなたをまもりたいのです。なるべく苦しみの涙を流しませんように。私から離れていくモノへ。心も体も健康でいられる事を鞭むちで強く打つより、もっと強くおもっています。けっして口に出せません。重荷に成れば、散ってしまうでしょう。

秋にしかいらっしゃらない御客様へ思い馳せます。あの方は口先の言葉よりも身になる飯が良いと仰り。同じものを頼まれて何時ものように楽しい話をされるのでしょう。楽し
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