異世界ものについて/足立らどみ
 

・しかし詩人はその一瞬を“永遠の結晶”にしようとする

この矛盾の中に、ネット詩人の世界が成立します。

これはまさに異世界の構造です。

現実の時間は身体の老いとともに直線的に進みますが、
ネット詩人の時間は“点”の集合であり、
各点が永遠に保存されうるデジタルの結晶体です。

異世界作品における「時間のルールの異常性」に非常に似ている。

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●(2) ネットで失われる「過去」という概念

現実世界は記憶が連続し、過去の行為が未来の行為を縛ります。
しかしネット詩人の文脈は常に断絶している。

今日の詩は昨日の詩とつながっているようでつながっていない
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