血は流れ続けながらすべてを飲み込む/ホロウ・シカエルボク
 
と大して違いは無いだろう、それは間違いなく同じくらいの確率ではないのかと思える、どんな世界にだってノウハウというものはある、長いこと客商売をやっていれば、パッと見ただけでなんとなく人となりを理解出来るような感覚だって上達してくるだろう、いや、別にそんなことについて話したいわけじゃない、でも俺の話したいことなんかいつだって与太話よりはほんの少しマシという程度のものさ、振動はどこからやって来るのかわからなかった、俺は酒を飲んでいなかったし、三半規管その他に異常だってなかった、それは今日の午後気まぐれな友人のようにやって来て居座った、何が起こっているんだろうと俺は少し訝しんだが、それが俺を何処に連れて行
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