【わが短歌・俳句入門】<俵万智>/藤原 実
春漫画の短歌版」とでもいうべきもので「現代の詩(文学)としてはあまりにも、あどけない」もので一過性の流行にすぎない、と言っていました。また同じく歌人の岡井隆さんは『短歌朝日』の5・6月号(1998)の特集「現代短歌症候群----若手歌人を総批判」(しっかし、スゴイ題名だ〜)というので俵さんの歌をとりあげて「いやになるほど通俗」「言い古された比喩」「紋切り型の表現」と言い、あげくに「俵さんは、今の人気を保つためには(今の生計を保つためには)この線をはずすわけにはいかない」というなんともうがった見方をしています。
ではそういう前、岡井両先生方の歌はどんなもんか。『現代の短歌』(講談社学術文庫)と
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