全行引用による自伝詩。 05/田中宏輔2
離れ離れになり、そして別人であるが故にまた触れ合いを求める、そのためにこそわれわれはばらばらであることを赦されているのであった。
(フエンテス『脱皮』第二部、内田吉彦訳)
「それに場所よ。どんなところでも、たとえ想像でもいいから、あたしたちがふたたび生まれ変ることができるような場所があるはずだわ」
「場所ね、ドラゴーナ、しっかりと立っていられるようなところ。(…)」
(フエンテス『脱皮』第二部、内田吉彦訳)
ティムの顔は、さまざまな感情の去来する場だった。
(ブライアン・W・オールディス『神様ごっこ』浅倉久志訳)
(…)永遠の業罰の静けさの中で、わたしはむせび泣いた。わた
[次のページ]
戻る 編 削 Point(11)