変わり続ける世界の中にも変わらないものがただひとつある/ホロウ・シカエルボク
りなかった、絶対にそれだと認識出来ない類のなにか、新しいシャツの着心地に違和感を植え付けているなにか、闇雲に歩いたって見つかるようなものでもなかった、そんな日は絶対に家に帰れない、どんな種類のものかはわからないけれど、必ずどこかで自分を待っている出来事が必ずある、初めてのことじゃない、これまでに何度も同じようなことがあった、とても良いことの時もあったし、とても悪いことの時もあった、それは避けられないのだ、俺が帰りたくなるのはそんな、決まりごとに人生を翻弄されているみたいな感じが気に入らないからだ、良いことでも悪いことでも、良いことでも悪いことでもだよ、少しでも動かされていると感じたらもうそれを許容
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