銀河騎士隆盛期 壱 神の章(バサラバート編)9〜10 黒衣の騎士/ジム・プリマス
 
た光線剣の緑の光線を収めて、ガーゴイルの方に振り向き「ガーゴイル、大丈夫か?」と言い、黒い手袋をした手を伸ばした。
 騎士は古代の騎士が被っていたのと同じ、口以外を大きく覆う、いぶし銀の仮面を付けていたが、声はカイゼル老師のものだった。
 ガーゴイルがカイゼル老師の手を握ると、老師は助け起こしてくれた。「カイゼル老師、どうしてここへ?」とガーゴイルが聞くと、それを遮るように「その名は捨てた。今はシーカゲと名乗っておる。」と幾分、陰鬱な声でそう言った。

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「ここに来たのはタマタマじゃ。しかしおぬしの命の危機に、居合わせたのも何か意味があるのかもしれんのう。」古代演劇に出てくるような重
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