全行引用による自伝詩 01/田中宏輔2
うか、眼にするのと判断するのがほぼ同時というか、いや、ごくわずかだが眼にする前にその価値がわかってしまうというか、
(ジョン・ランチェスター『最後の晩餐の作り方』冬、小梨 直訳)
自分の作品を完全に表現した人間が誰かいるとすれば、それはシェイクスピアでしょう。
(ヴァージニア・ウルフ『自分だけの部屋』3、川本静子訳)
なぜ生きていたいと思うのだろう?
(フィリス・ゴットリーブ『オー・マスター・キャリバン!』18、藤井かよ訳)
意識が連続性を保とうとするのは自然なことよ。
(ケン・マクラウド『ニュートンズ・ウェイク』B面12、嶋田洋一訳)
彼は通りにいるすべての人間な
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