詩壇における「籠モル化」とは何か ― 閉鎖性がもたらす評価の固定化と新規性の排除 ―/atsuchan69
 
、異質なものを受け入れる寛容さを持つことだ。理解できないものを排除するのではなく、理解できないままに共存する姿勢こそが、詩の多様性を支える土台となる。

6. 「籠モル化」の先にある未来

詩は本来、言葉の自由を最大限に追求する営みである。ところが、「籠モル化」が進むことで、言葉はかえって不自由なものとなり、閉じた価値観の中に縛られてしまう。もし詩壇がその方向に傾き続けるなら、詩は社会における存在感をますます失っていくだろう。しかし逆に、この現象を自覚し、乗り越えようとする動きが生まれるなら、詩壇は新しい地平を切り開くことができる。

いま必要なのは、「籠」の外に目を向け、詩を開かれた
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