言葉の魔術と感動『松本隆の赤いスイトピーにみる』/洗貝新
 

春色の汽車に乗って海に連れて行ってよ〜


ご存じのように松田聖子による大ヒット作である。
作詞は松本隆そして作曲は呉田軽穂(松任谷由実)で、この仮名は
往年のハリウッド映画の大女優、グレタ.ガルボから持ってきたらしいのだが
、当時は気にすることもなかった。
松本隆によれば、歌詞冒頭の春色とは、子供の頃に記憶している湖南電車から想いを浮かべたらしい。
汽車とは言っても当時は既に電車であろうから、これは言葉尻をメロディに合わせたものだろう。
当時の松田聖子の雰囲気にピッタリで、
               ピュアで可憐な少女から大人の女性へと移り変わる、
そんなイメージ
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