MEMBRANE「”境界溶解”―― 変容の螺旋」として12片/あらい
 


 ときにちらつく動作を中心に据える。言葉より早く現れるジェスチャーが、返事を凌駕する。ハネに劣るくせに着地して 失敗のあとでしか開かれない扉もある。閉鎖的な肺を膨らませ全身に原色がたかっていく。色彩は思考ではなく、問いの根拠になる。狭く広がる、時間のない、地図をひろげる午後。道筋ではなく、漂い方を記した地図を描こう。
 つまらなく饒舌な日々、そのうちどーせ四華花は咲くもんだ。なんて舟を進めながら、あたふたして、明かりを消した。ただ緑に宿る烟る、ただただ水を得た蕾のあたり、なんて音階に耳を傾ける。
 あれもこれも逆さまにうつる青魚、
 放り出され腐臭を放つ。多分そんなかんじだ。
 蟻の
[次のページ]
戻る   Point(3)