夏帰り/トビラ
笑う。
「こいつは無敵でもないし、万能でもないよ。知っていることしかわからないから。でも、このあたりのカフェには詳しそうだ」僕はさっそく調べてみる。
「ねえ、林さん。メイドカフェは、小洒落たカフェに入るかな?」
「ぷっ。あっはっはっはっは。メイドカフェ?」林さんは机をバシバシ叩いて笑う。その勢いに、まだ教室に残っていた生徒たちが、こっちの方を見る。
「ごめん。違った?」
「あー、うん。まあ、今回はギリ合格なんじゃないかな」く、悔しい。だいぶおまけしてもらってる気がする。
「今回のリベンジはいつかさせてもらうよ」
「ん? 今度、また一緒に出かける?」
「今度は
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