COME TOGETHER。/田中宏輔
 


意味がないのである。それか。わたしがなぜ、異なる形式を求めるのか。異なる叙述を求めるのか。異なる内容のものを書こうとしてきた理由は。書くということは、わたしの現実の次元を低めることであるが、書かないでは、またわたしも存在する理由をわたしに開示できないので、わたしが、


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わたしに、わたしというものを解き明かそうとして、わたしをさまざまな手法で、わたしというものを表現しているのだと、いま、わたしは気がついたのであった。書くことは、わたしの次元を低めるのだが、必要最小限の条件で表現することで、わたしの次元を最大にして、わたしに、わたしというものを解き明かすという試みだった
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