木は逆立ちをし、闇は闇を止みてしまい、主はパスをお受けになられる/菊西 夕座
不可能自体をパスした相手が主であった。
主はすぐに不可能を止みにパスした。
止みは不可能さえ止みてしまった。
というのも闇が止みていながらもパスという挙動ができたことに破壊されたから。
かくして主は再びパスを受けたとき、
不可能はもはや無かった。
【前置き】
暗闇で主が与えてくれたのは主との聖なる距離だった
距離があればこそ底深い暗闇を突いて主にパスできる
たとえ目があかず鼻がつまり音がきこえなくても
息づまる閉塞と気がふれそうな圧迫を主に変換できる
主との距離は信仰にあらずして機構にすぎない
主は認識の対象にあらずして限界を託すパスの相手
これが絶対
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