pumping capacity/ホロウ・シカエルボク
ものだ、少しの間食卓の椅子でぼんやりとする、子供の頃からぼんやりするのは得意だった、そんなものに得手不得手なんてものがあるのかはわからないけれど、とにかく俺は自分がそういう状態に居るのを好んだ、日常に集中して生きるよりも得るものははるかに多かった、俺はほとんど日常に重きを置いていなかった、授業中も真剣に聞いているような顔をしたまま余所事に思いを巡らせていた、散歩をしていて、歩いたことのない小さな路地なんかを見つけた時、足を踏み入れずにはいられないだろう?そんな寄道みたいな興味が俺の脳内ではずっと生きているのさ、基準点を世間的なものの方に置くなら、俺は思い切りコースアウトした人間だということになるだ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)