放浪の篭球 〜踊ろうマチルダの歌で天国を通過する〜/菊西 夕座
中を巡るその歌が 哀しみの間欠泉を噴きあげて
ドぅム、ドぅム、ドぅム、ドぅム死を沸かす
ぐつぐつ煮えるあぶくこそ 地にふさわしいドリブルさ
測って放つショットこそ バスケの悲願というのなら
墓をたたえる技となれ 憧れのピラミッドダンク!
巡るドルメンショット! 放浪の果ての奈良古墳ボム!
命がないというものたちに 命を吹き込む熱視はやがて
命のついえた地平にも ドリブル反射するだろう
ぶくぶく沸き立つ燃焼に 勢いづいた魂が
蒸気となって小躍りし ふたたび果敢なスラムダンク!
何度だってすりぬける 天国だって通過する
荒ぶる声で歌っておくれ 頭のなかをドぅム、ドぅム
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