放浪の篭球 〜踊ろうマチルダの歌で天国を通過する〜/菊西 夕座
ぅムと
狂おしいくらに連綿と めぐって跳ねるマチルダの歌
不条理な雨がふってきたら 声をかさねるあんたにパスさ
とじた傘をひろげるように パスを返してくれたなら
決めてみせるよ逆転の スリープポイントショット!
スリープの中にも神のご籠 髭をすりぬけ揺りかゴー
やがてふたたび目覚めたら 産声あげてダンクショット!
腕を垂直に伸ばしては スナップきかせてボールを放つ
ちょうどそんな腕みたく 路上に突っ立つ街灯が
鎌首もたげたようにして ショットを放ち止まってる
そのうつむいた手のひらから ゴールへの確信が降り注ぐ
「行こうマチルダ口ずさみながら 目的地まではほど遠い
踊ろうマチルダ口ずさみながら 道にはぐれてしまわないように
行こうマチルダ口ずさみながら 目的地なんてどこにもないさ
踊ろうマチルダ口ずさみながら 道にはぐれてしまわないように」
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