One Day/ホロウ・シカエルボク
 
傀儡になりかねない、真実はいつもひとつではない、いくつもあるそれの中から自分にとって一番相性のいいものを選ぶということなのだ、それがつまり生きるということの具体的な解答というものになる、俺はその日も眠らずに過ごしてみることにした、ヘッドホンをつけて、デビッド・リー・ロスの賑やかなブルースを聴きながら本を読んだり詩を書いたりした、その詩はあまり俺の好みではなかったけれどよくまとまっていたので良しとした、自分だけが考える自分の詩のクオリティなんてものはたいしてあてにはならない、何の感想も見つからないような詩の方が沢山のリアクションがあったりする、本当に魂を込めた満足のいく詩だ、というものには誰も見向き
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