pass blood/ホロウ・シカエルボク
もその度に、なにかもっと違う表現があるかもしれないと頭を悩ませたものさ、いまはこんな感じ―感覚や感情の重要なセクションに詰まった日常の汚れを、高圧洗浄機的なものでいっぺんに流してしまうような…ちなみに、デビッドボウイは、そういう感覚のことをバタフライナイツって呼んでるらしいよ、ティン・マシーンの頃のインタビューだったかな、その後のソロの時のやつかもしれない、それはきっと、人間が辿り着くことの出来る一番崇高な瞬間なんだ、最も神に近付ける感覚、なんていうと少し大仰過ぎるけど、人間でなくなる、ただの意識体として存在しているほんの数十分の為に躍起になって指先を動かすんだ、精神と肉体が生み出すリズムの記録だ
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