それは静かにゆっくりと燃え上がり、また、しばらくは燃え尽きることが無い/ホロウ・シカエルボク
 
なものが見つかる気配もなかった、それでも不思議なことに、もうやめようという気持ちにはならないのだった、何も見つからなかった、でもそこには確かになにかがあるはずだという確信があった、自分の人生において、間違いなくこれが正しいと思うものが間違っていたことなんか幾らでもある、確信が必ずしも正解でないことは俺だってわかっていた、でも俺はまだこのなんの動きもないゲームを降りることが出来なかった、これはまるで抽象的な人生のようだ、と、彷徨い歩く間に思い始めていた、人の一生というものに意味は在るのか、それともデフォルトで何も設定されて無いから躍起になって求めるのか、意味なんかどうでもいいんだ、と最近は思うように
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