刻印の脈動/ホロウ・シカエルボク
な風に闇雲に暴れ出すときがある、なだめればだいたいは静まるのだけれど、今日の様に行くところまで行かせろと叫び散らして収集がつかなくなる時がある、それはもう濁流のようなもので、拒んでもがくよりは受け入れて身を任せる方が余程効率的にやり過ごすことが出来る、わかりやすく言えば、限界突破、限界を超えるというやつだ、時にその機会は、予期せぬ角度から訪れることがある、予期せぬ限界の予兆は、ほぼ例外無く恐怖に似た感触でやって来る、このまま身を任せたら死ぬかもしれない、という怖れが邪魔をする、いい意味で自己を投げ出さなければならない、死んだらそれまでだ、と思えるかどうか、それが予期せぬ限界を超えるかどうかのポイン
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