刻印の脈動/ホロウ・シカエルボク
 
、どうなっているのかわからないだけだ、普通の道と違い、例えばエンジンがついたものに乗ったところで辿り着くことが出来るかと言えばそれは不可能だ、この道を歩くには一足一足にどんな感触があるのかをその都度確かめながら歩いて行くより他無い、単なる移動では無いのだ、それは言うなれば成長の様なものなのだから、ある程度は確かめ、ある程度は流れに任せることが必要になる、自分にこだわるだけでは、自分が得るべきもののことはわからない、俺は流れに任せることにした、考えることを止め、思いつくままに動いてみることにした、こういうことは初めてじゃない、俺で在りながら俺では無いような存在が肉体の中に在って、そいつは時々こんな風
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