夜更けのうた/秋葉竹
夜の底に耳を当てたら
陽気なリズムが聴こえた気がする
静かな海のしあわせな色
天然青の空と海
一度でいいから牙を持ちたい
青に染められふと欲しくなる
花なら花で花の名を
憶えていない無名の花の
雨に打たれる姿が好きとか
静かにしおれる儚さ好きとか
ときはいつでも流れてはゆく
おそらく前しか流れてゆかない
早くも遅くもゆっくりもなく
止まること無くただただ流れる
日々のたすきがつづいてゆくのは
あまねく緑の美しさのせい
好きや嫌いがややこしい恋
夢が重たく届かない日々
夜の底に耳を当てたら
陽気なリズムが聴こえた気がする
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)