聞こえない風の音が、永遠に鳴り続けてて/由比良 倖
らない。私には、言葉がない。私には、願望しかないのだけれど、願望が諦めに変わるのがあまりに早すぎる。
ともかく私は眠れなくて、空から睡眠薬の雨が降ってくればいいのに、と願っています。自然界は人間の願望を叶えるために存在しているのではなく、そしてまた、人間の作った社会だって、自らの願望を叶えられるようには出来ていません(今はまだ、と言うことです。希望がゼロでないならば、希望を支持する方が健康的です。一番の問題は、自分の願望を正しく把握することの難しさです)。人間が人間にとってどうでもいいものであるなら、私(たち)を本当に救ってくれるのは誰だろう? 私を正しく救ってくれるのは。
今朝私
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