水中に居ると何かを思い出せそうな気がする/ホロウ・シカエルボク
も古くないからだ、でも人に話すときは、こんな風に話すのがニュアンスとして一番伝わりやすい、要するに、やたらと弾きまくらない、それぞれの楽器がどうやってなればいいのかちゃんとわかっている、ボーカリストは歌うという技術以外のものをいかにそこに残すのかということに賭けている、そういうロックだ、流行り廃りはもちろんあるだろう、俺には新しい音楽は理解出来ないかもしれない、だけど、本当に大切なことは時代遅れになったりすることはない、俺が好きなのはいつだってきちんとしたアンサンブルだ、クラシックでも、モダンでもね、浴室で悲鳴が聞こえる、聞こえるような気がする、イヤホンを外し、浴室を覗き込む、誰も居ない、何も起こ
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