ひび割れた空/まーつん
 
にも見える
真っ白な蜘の巣に

自由な発想を捕らえ
身動きを奪い
ただ干からびていくに任せる
僕たち自身の゛恐れ゛が仕掛けた罠

感じないか
足を蠢かせて忍び寄る
捕食者の気配を



僕たちは
同じバスに乗ることで
運命を共にし、旅してはいるが
いつか互いを罵りあい
ハンドルさばきを誤って

車は河に
どぼんと落ちた

事なかれ主義者たちが
さっきまで頬杖をついて
流れる景色を
ぼんやり眺めていた車窓に
ヒビがどんどん広がっていく

やがてそんなふうに
あの空が破れたら
宇宙がどっと流れ込んできて

限られたものの見方を
当た
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