音遊び日記/鏡文志
バーと、別のファミレスへ
男だけのメンバー。女だけのメンバーと別々の行き先に分かれたようだ
車内にての、会話。好きな歌手が、マッチだと人が言うので
「私は、歌手より小説家。つまりライターが好きです」
と答える。シーン、とする車内
廃案になって消えていくギャグの灯火の音
それは『ボツ』
私は、沈黙の中を模索する魚
ただ、ダンマリと思考の海を泳ぐ
思想ある者は、理解などされない
きっと、どこへ行っても私は浮いてしまうのだろう
車内から、見る風景
思考の繋ぎ目を網で縫うように、糸から糸へと
ハサミで切るように、捨て忘れられて行く断片たち
記憶は、現在を古びさせる。そのため
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