散歩うた/足立らどみ
い娘の姿を淡々と描写し、最後に「美しい夕焼けも見ないで」という決まり文句で締めくくる詩である 。日常風景を切り取った情景詩で、娘の優しさがかえって孤独や時代の痛みを浮かび上がらせる構造になっている。全体は31行程度の自由詩で、語り手が途中で「僕」の一人称に切り替わり客観的な視点を交えて描くのが特徴である 。
類似点
? 日常的・都市的視点の描写: 両作品とも、ごく普通の生活空間を舞台にしている点が共通する。『夕焼け』では通勤電車内の風景をありふれた口語で綴り(「いつものことだが電車は満員だった」 )、都会の日常をリアルに描く。一方『コカコーラ・レッスン』でも、海岸の突堤という日常的な場
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